「国境なき医師団の役割」講演(医進特別講座)

医療分野を目指している中学生・高校生を対象とした、医進特別講座を3月3日(金)に実施し、国境なき医師団外科医師の村上大樹先生お招きして講演を行っていただきました。

講演では、まず初めに「国境なき医師団」について、説明していただきました。「独立・中立・公平」という活動原則のもと、紛争地や災害現場における医療・人道援助活動、証言活動を行っている非営利組織で、その規模や活動状況について教えていただきました。

次に、過酷な状況のなか、南スーダンで行った医療活動についてお話がありました。村上先生も物資を運ぶなど、病院を立ち上げるところから活動を行い、たくさんの患者さんを診察する毎日だったと伺いました。衛生面でも苦労されたことを知りました。そうした状況では医療資源も限られており、医師として決断を迫られた経験を村上先生は語ってくださいました。また、医療・人道援助活動が直面している「医療への攻撃」の実態についてお話しくださいました。

講演の最後に、柔軟性を持ち世界のことを知る努力を行うこと、 違う視点で考え想像すること、異なる意見のなかで自分の意見を述べ妥協点を見いだし行動すること、重要性や多様性を認識して賢く振る舞うこと、そしてユーモアをどんなときも忘れないといった、村上先生から貴重なアドバイスをいただくことができました。